圓光寺はもとはと言えば、徳川家康が伏見に開いた学校で、当時いろいろな人が学ぶことができた。今風に言うとダイバーシティ。その時作った教科書は木の活字を使って印刷され、今も圓光寺で見ることができる。
さらに、例年11月中旬からは美しい紅葉を見ることができる。
見るだけでなく、何かが感じられる寺院である。
落ち着いた白砂で雲海 奔龍庭(ほんりゅうてい)
山門を入ると現れるのが、白砂で表現された雲海、奔龍庭である。奔る(はしる)龍を表現した平成に作られた枯山水。
この庭園、境界を表す留め石がない。敢えて未完として、観るひとが足りないものを埋めるという趣旨。
紅葉と桜が浮かぶ黄色の 襖絵
瑞雲閣の入口離れて向いあたりをちょっと覗くと煌びやかな襖絵が現れる。なんとも美しい。
毛氈と散紅葉で紅くらべ 十牛之庭(じゅうぎゅうのにわ)
まずは、瑞雲閣、講堂側からの十牛之庭。
十牛の庭は、庭にある10個の牛の石が禅修行の過程、道筋を表しているもの。
またここは、もともと禅僧の修行の場であり、一般公開されていなかった。
紅葉 対 松・苔 水琴窟(すいきんくつ)
本堂前にある水琴窟。一滴、一滴水が滴るとまるで琴の弦を弾いたような音がする。この縁が広い盃型の手水鉢の水琴窟はあまり例が無い。しかし、聞くのを忘れた。
かわいい、かわいい お地蔵さん
少々、有名なお地蔵さん。是非、一枚パシャリ。
十牛の庭の奥、丘の上の・・
抗わず、しかし根を張り毅然と 応挙竹林(おうきょちくりん)
円山応挙がよく訪れた竹林。そして、そのようすを「雨竹風竹図」として描き残した。瑞雲閣(展示室)で見ることができる。驚くのは、風に吹かれる竹と雨に打たれる竹を描き分けていることである。確かに、絵を見ると雨に打たれた竹、風に吹かれた竹に見える。
丘の上から美しき夕暮れ 東照宮と家康の墓(歯か)
裏山を登っていくと、開基・徳川家康を祀った東照宮がある。東照宮の隣には徳川家康の歯を埋葬した墓がある。
また、裏山からは京都の洛北が見渡せ、日没時には夕日に輝く京都の町を見ることができる。
夕日をバックに恋人と一緒に写真を撮るカップル、小さな子供と夕日を見て感動するお母さん。
夕日には人を動かすエネルギーがあるようである。
紅葉シーズンの予約
紅葉シーズンには予約が必要になり、私の拝観時にも予約されておらず、お断りされておられた方も多数いたので紅葉シーズンは、注意が必要である。
参考に2022年(令和4年)の圓光寺予約サイトを記載する。
瑞巌山 圓光寺 拝観予約 (reserve-enkouji.jp)
予約申し込み後、予約内容を記載した確認メールが届くので、当日はその確認メールを受付で見せればよい。(メールをプリントアウトして見せてもよい)